8-5話 ~スターたんは素敵な未亡人エルフ娘だお~

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公開日: 2015年2月9日月曜日 自作小説 迷宮都市の王さま ~国家運営したいのに迷宮が邪魔すぎる件~






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「未亡人だから可愛いたんぽぽ!お尻にもたんぽぽ!お腹にもたんぽぽ!」

緑色の髪が美しいエルフ娘スターはベットの上で、大天使を名乗る身長3mの大男テン・プレに無理やり激しく犯されながら、昔の事を思い出す事で耐えていた。
力なき物には生きる価値すらない今の世界。
か弱き女性は、強者の欲望を満たすための玩具でしかない。
指導者として自分の事を無能だと思っていたスター姫は、自分の力の無さを嘆きながら、身体を蹂躙されている。

(……これでみんなが助かるなら、良いよね)

こんな屈辱的な事をされながらスターが思い出すのは今から200年前の事。
当時、夫のフリードリヒ・カール・ニコラウス元帥が生きていた頃、スターは皆のために勇敢に戦うニコラウスを愛するだけで良かった。
未来に絶望する必要もなく、指導者としての面倒な負担もなく、この髭がしゅごい男が国を纏めれば、安寧の時代がやってくる事を信じる事ができた。
だが、現実は儚い。
ニコラウス元帥のLvはたったの10。軍人達の平均Lvは5だった。
プレイヤーから見れば
「初心者専用の洞窟でもっと鍛えろよ!お前は自殺する気か!頑張れよ!諦めんなよ!ほら!もっと頑張れよ!諦めたら人生終了だぞ!
お前ならもっと頑張れるだろう!?わかったら頑張れよ!気合入れろよ!
現実で働いている暇なんてある訳ないだろ!
退職して24時間ダンジョンに潜るつもりで頑張れよ!廃人ニート舐めてんのか!」
とツッコミを入れたくなるほどの低レベル。
でも、スターから見れば、Lv10は達人といってもいい領域。
長年の苦労の末、ようやく獲得しえる偉大な高Lv。
だから、愛する男が無事に、危険な場所から帰ってくる事を信じる事ができた。

「ニコラウス大丈夫?」

「ああ、大丈夫だよスター。
私はこう見えても不敗(Lv1のゴブリン相手になら負けない)の元帥だからね。
この遠征を見事に成功させて、全てのダンジョンの入口を防いでくるよ」

「うん、僕、安心して待ってる!
絶対帰ってきてね!ニコラウス!」

スターが笑顔でニコラウス元帥率いる3000の精鋭部隊を見送った後、彼らは二度と岩山に戻ってくる事はなかった。
岩山の周りをウヨウヨしているモンスターの平均Lvは30。
3000の軍勢はたった10匹のオークに逆に狩られ、女兵士は戦利品としてお持ち帰りされてダンジョンの奥で死ぬまで陵辱されて文字通り軍隊は全滅した。
スターは絶対、夫が戻ってくると思ったのに、何日待っても夫は帰ってこない。
Lv10に到達する偉業を成し遂げて、伝説のゴブリンスレイヤーの異名を持つ男の姿を二度と見る事はなかった。

(まだ一週間だもん、ニコラウスが帰ってくる訳ないよね)

……スター自身、よく考えればわかったはずなのだ。
モンスターがうようよする大地への長距離遠征なんて、ただの自殺。
そんな事が可能なら、Lv15の兵士がウジャウジャ居たメキシコ王国の時代に実行して、解決できているはずだった。
何日も何日も、岩山の山頂でスターは夫の帰りを待つ。
愛した男が帰ってこない事を認めたくなくて、山頂から外を見ていた。

「……ニコラウスはまだ帰ってこないのかな」

気づいた時には残された王族はスター1人。
専制主義国家の指導者としての正当性を持つ最後の1人という事なのだ。
この国の政治は【絶対的な権力を持つ個人が他者を支配し、独断で政治を行う政治形態】、いわゆる専制政治である。
外見年齢が15歳くらいにしか見えないエルフ娘のスターには専制政治は辛すぎた。
普通なら人民からの信頼を得る事すら不可能で、内部分裂によってアステカ大陸最後の人類は終わるはずだったが、それを救ったのはスターが拾った柴犬のシバ。
誰にでも懐く人懐こいワンコ。
シバの牙はミノタウロスの首を一撃で刈り取って即死させる必殺技。
シバの爪は、モンスターに出血ダメージを与えて自動的に血の流し過ぎによる出血死を与え、シバのもふもふの尻尾は人民の心を癒した。
シバのおかげで生活するために必要な物資を収集する事が可能になった事で、スターの権力は武力によって裏付けされたのである。
でも、大陸中モンスターだらけの大魔境において、柴犬シバの武力だけでは、集落を維持するのは困難だった。
時折、侵入してくるモンスターによって数多くの男達が殺され、女達は犯されて誘拐されて、集落の総人口は5万人から減り続け、とうとう残り500人ほどになってしまっている。
そんな絶滅まっしぐらの状況でやってきたのが、大きな天使の翼を羽ばたかせて、空からやってきた大天使テン・プレ。
彼の力は国を超越するレベルで圧倒的。
LVは99を通り越したLv999。
軍隊を使っても塞ぐ事ができなかったダンジョンの入口を容易く防ぎ、水堀をありえない怪力で掘って、人類が定住できる安全地帯がこの世界に産まれようとしている。


だから、仕方ないのだ。
スターは犯されても仕方ないのだ。
ベットの上で、体中のありとあらゆる箇所を、テン・プレに蹂躙されても仕方ない。
もしもテン・プレに嫌われたら、スターが率いる人民は絶滅まっしぐら。
犯されても殺されてでも、テン・プレをここに引き留めてその力を利用する必要がある。
名君になるための条件の一つは、民草のために犠牲になる滅私の覚悟が必要なのだ。
そう思えば心を保てた。

(妊娠しちゃう、妊娠しちゃう、ニコラウスごめんね。ごめん。ごめん、あなた以外の子供を……ああ……でも、こういうタイプの力強い男性って良いかも)

スターは心の中で過去の存在となった夫に誤りながら、テン・プレの圧倒的な力に惹かれつつある。
実は女の子は押せば押すほど落ちやすい生物なのだ。
男性が女性の熱意に弱いように、女性も男性の熱意に弱い。
しかも、テン・プレはスターの長年の不安を解消してくれた男。
そう思えば、好きになれた。
久しぶりの女の快感を喜ぶ事ができた。
テン・プレの男らしくて逞しい筋肉。
そして圧倒的な熱意を持った性欲。
現状、仕事は異常なくらいに出来ている男。
好きになれる要素がたくさんあったから、スターたん、素直にベットの上での出来事に心と身体が喜びつつあった。

「スターたんは俺の嫁!たんぽぽ!
俺についてこい!たんぽぽ!
体も心も素直でよろしい!たんぽぽ!」



あとがき

 (´・ω・`)たんぽぽ!


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6 件のコメント :

  1. (´・ω・`)最新コメントが治らんですお。
    頭が痛いですお。

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    1. (´・ω・`)グーグルドライブはまともに機能しているのに、このサイトでは動かんですお

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    2. (´・ω・`)身体が複数欲しい

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    3. (´・ω・`)なぜ動かぬ。

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  2. ニコラウスェ…

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(ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)たまに投稿したコメントがエラーになるけど、プラウザバックすれば、投稿した文章が復活します

(´・ω・`)1日に1回、システムからスパムだと判断されて隔離処置されたコメントを、元の場所に戻しておるんじゃよ。

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マザーテレサ(ノ●ω●) 人間にとってもっとも悲しむべきことは、病気でも貧乏でもない。 自分はこの世に不要な人間なのだと思い込むことだ。