【Elona かたつむり観光客の悲劇 】  第11話  Elona流お店経営術

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公開日: 2014年8月14日木曜日 Elona 自作小説


Elona かたつむり観光客の悲劇 】 

前にゆっくり戻るよ 次にゆっくり進むよ
今日も朝は人肉ステーキ。程よく焼いた肉を食べるのは私は大好きだ。
まず、外から焼いて肉汁が逃げ出さないようにし、それから本格的に焼いて食べるのがコツだ。
肉汁に肉の美味しさが詰まっている。人肉調理歴10年の私が言うのだから間違いない。
むしゃーむしゃー、これは柔らかい。きっと人間の子供の肉!(キリッ
そうやって食事を楽しんでいると、黒猫ちゃんが洞窟の奥から、高級そうな羊皮紙を一つ手に持って、二足歩行で歩いてやってくる。
とても楽しそうな顔だ。人肉が美味しい。むーしゃーむーしゃー
調味料は砂糖が最高だ。塩を調味料にする奴は頭が可笑しい。

「農業が駄目なら、商売に手を出せばいいのにゃっー!」
む、その手に持っているのは店の権利書。
お嫁さんの私物だ。
これを持ってお店宣言するだけで、無人の土地がお店になる優れものなんだ。
毎月、税金が発生するという問題点がある。
「カタツムリ達が持ってくるゴミのような品物も、お店で売ればそれなりの儲けになって金持ちになれるのにゃっー!」
黒猫ちゃんは商売をやりたいようだ。
そんな風にキラキラした眼で、こちらを見ている。
どうせ商売で失敗しても、大した痛手にはならないだろうと思い、私は店を作る事を許可した。
「これから幸運のサクセスストーリーの始まりなのにゃっー!
商売で大儲けして億万長者で、ウハウハ生活をするのにゃっー!
危なくて危険な生活とはサヨナラにゃっー!」
黒猫ちゃんが店主をやる?
それは駄目だ。駄目っ!
黒猫ちゃんはダンジョンを探索する戦力っっ!ぷんぷんっ!
一緒にダンジョンで仲良く戦闘したり、人肉食べたりしてくれないと困るっ!
そんな平和的で安全な仕事なんて、飼い主の私が認めないっ!(キリッ
バリッ
頭を引っ掛かれた。
防具が欲しい。背中にマントくらいしか付けられないのは不公平だ。



店そのものは、若手カタツムリ達に任せてみた。
立地は、北は鉱山都市ヴェルニース、東には王都パルミア、ヨウィン、西には港町ポート・カープル、ダルフィ、南はジューア領の国境という素晴らしい立地地点。
自宅の洞窟の隣だから、勤務するのも簡単なはずだ。
きっと商売人としてカタツムリ一族を発展させてくれるだろうと期待を込めて、砂糖を100gくらいプレゼントしておいた。
「きゅーいっ!きゅーいっ!(任せてくれッスっ!決して横領なんかしないっスっ!嘘じゃないッスっ!)」
こんな事を言っていたし、たぶん大丈夫だろう。
青色の殻がとても可愛らしいカタツムリだと思った。
こんなに愛らしいカタツムリを殺したりする奴なんて、たぶんいない。
その場で私が押し倒して、子作りしても仕方がない事なんだ。ぬちゃぬちゃ
決して、浮気じゃない。ただの秘密の愛人だ。私はモテモテのプレイボーイで困る。
「きゅぃぃぃぃぃぃっ!!!!!!(やめて欲しいっスっ!未来を約束した彼氏がいるッスっ!)」
よいではないか、よいではないか。
嫌も嫌も好きのうちに違いない。寝取られの背徳感で背筋がビクンビクンする。
私は小さいカタツムリ娘が大好きだ。決してロリコンではない。
この青い殻が魅力的で美しい。この娘を魅惑的に見せてくれている。
抵抗しても無駄っ!無駄っ!無駄ぁっ!逆らったら彼氏がどうなっても知らないっ!
素直に諦めるんだぁっー!ふははははっ!
「だ、誰得にゃっー!カタツムリの寝取られなんて誰得なのにゃっー!
こんなグロテスクな物を見ても、誰も喜ばないのにゃっー!
エヘカトル様の所に戻りたいのにゃぁっー!
パンティーを通販で100枚ほど販売した事は謝るから、日本に返して欲しいのにゃぁっー!」





第11話  Elona流お店経営術





あれから一月の月日が経過した。
店には、各地からお客さんが来訪し、品物が売れて家計がウハウハである。子供もたくさん増えた。
今日も黒猫ちゃん達とともにダンジョン探索を終えて店を見てみると・・・・商品とお客さんしかいない店になっていた
可笑しい、店員の姿が何処にもいない。
ところどころ、白い液体が店の床にあるだけだ。
ん?・・・・・あの可愛いカタツムリの青い殻が液体の上にある。
どうやら、お客さんに清掃員がいたらしい。困った困った。
隣にいる黒猫ちゃんが私の言葉に嬉しそうにしている。
「これはチャンスにゃっー!
店主になってあげるのにゃっー!」
それは駄目だ。2匹で仲良く人肉を食べる時間がなくなるから断る。
ティラノ君と、黒猫ちゃんは私の大切な友達だ。安全な仕事なんて絶対にやらせないっ!
バリッ
店主は奴隷市場で交渉が上手そうな奴隷を購入して、店主にするから無問題だ。
さぁ、いらない荷物をお店に置いて、ダルフィに行こう。
今日も頭が痛い。防具が欲しい。





ダルフィまでの道は遠い。道もない草原地帯を走らないといけないので、山賊団によく遭遇してしまう。
その度に、人肉を大量に食べ過ぎてメタボになりそうで困った。
ほとんどティラノ君のお腹の中に消えるが、余った人肉が勿体無くて、食べ過ぎてしまうから困りものだ。ゲップ
黒猫ちゃんにも、人肉を食べさせているが、最近は食べるだけで頭が朦朧とするみたいで困った。
そんな風に人肉を食べながら道を進むとダルフィの街が見える。
数百人近いエレアの死体が街の近くに転がっていてラッキーだった。帰りにお店で販売する人肉として全部回収しよう。
エレアの森を焼いたザナンの皇子が、ダルフィに住んでいるから、その事が理由で難民のエレア達が殺到して返り討ちにあったんだと思った。
あの街は核爆弾もあるから、攻めるのは難しい難所なのだ。ゲップ
今日は食べきれないほどの人肉に遭遇する日だと思った。きっと幸運のエヘカトル様のおかげに違いない。ゲップ

ゲップ 美味しそうな人肉が大量にあったせいで見惚れてしまった。ゲップ
今は商売が上手そうな奴隷を購入するのが先決だ。
黒猫ちゃんを店主になんて絶対させない。
安全で退屈な仕事は、奴隷にやらせるのが一番だ。
奴隷なら死亡しても、僅かな金で蘇生できる!(キリッ
「愛人を蘇生する費用すら節約するご主人様が鬼畜なのにゃっ。
もう、気にしないのにゃっ。」
お金は命よりも重いから仕方ない。
大量のお金を使って復活させると、浮気・・・もとい、愛人がいた事が嫁にばれて大変で困るから嫌だ。
怒ったお嫁さんは、終末の日のように怖いのだ。
早速、愛人の代わりに働いてくれる奴隷を見てみよう。
まず、とても豊満な身体を持っていて食べがいがありそうな金髪で白い肌を持つ女性だ。奴隷として販売されているので服を着ていない。
必死にこちらに懇願して頭を下げている。
「お願いですっ!行商をやっていたら襲われて・・・奴隷にされてしまったんですっ!
助けてくださいっ!この奴隷商人に家族が捕まっているんですっ!」
私は隣の奴隷商人に、この奴隷は交渉上手か聞いてみると
「戦闘用の奴隷ですよ!旦那っ!
へへへへへへっ!あそこの具合がいいから娼婦っていう使い道もありますぜっ!」
困った。これじゃ人肉以外の価値がない。
人間の女性は強そうに見えないから戦闘用にもいらない。
そう断言すると
バリッ
「可哀そうだから、助けてあげるのにゃっー!
この人は善人なのにゃっー!
パーティの癒しヒロイン役にするのにゃっー!」
・・・・頭が痛い。なんで人間を善意で救わないといけないんだ。ぷんぷんっ!
救うなら、殻が美しいカタツムリ美少女だと相場が決まってる!ぷんすかぷんすかっ!
全く、黒猫ちゃんの美的感覚が人間寄りで困る!
購入するなら、あの遠くにいる強そうな人間の男を購入するっ!
私がそう叫ぶと、奴隷商人が説明してくれた。
「あれは少し前まで、ブラックマーケットを仕切っていた店主ですぜっ!
あれなら1万Gでカタツムリの旦那にお売りします!!
年齢は30歳、戦闘の経験も豊富ですから戦闘用にも使える最高の奴隷ですぜっ!」
むぅ、交渉上手な人間なのか。
値段が少し高いが、この奴隷商人が言うなら、そうなのだろう。
ここは将来の利益のためだと思って、1万Gを出して購入するっ!(キリッ
「お買い上げ、ありがとうございますっ!
カタツムリの旦那は金払いがよくて最高ですぜっ!」
くるしゅうない。もっと褒めくれて。
褒められるのは気分がいい。もっともっと褒めてくれると嬉しい。
そうやって私が調子に乗っていると、奴隷達から悲鳴が上がった。
どうやら、例のあの人が来たらしい。
「「「「「ぱ、パルメがきたああああああああああああああああああああああああっ!!!!!
誰が購入じでえええええええええええええええっ!!!!!!
早く購入じでぐれないと、合成素材に使われちゃうううううううううううううっ!!!!!!!!!」」」」」」
「「「「もういやああああああああああああああああっ!!!!!!
魂ごと消滅じだくないいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!!!
何処でも良いから私を売ってよおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!」」」」
「「「「「ご、ごろじでええええええええええええええっ!!!!!
合成素材にされる前に私をごろじでえええええええええええええええっ!!!!!!!」」」」」
奴隷達の焦りようが大変だ。
私はさっさと購入した屈強な男の奴隷をティラノ君に乗せて、場から離れるための準備をする事にした。
奴隷は私に感謝して涙を流してる。
合成素材に使われたら魂ごと消滅っ!なだけに救いの恩人扱いだ。
黒猫ちゃんの方は、さっきからうるさく騒いでいる。
「あの女の子も購入してあげるのにゃっー!
不幸な善人を助けて幸せにしてあげないといけないのにゃっー!
きっと、行商人として働いていたから交渉も上手いはずにゃっー!」
手持ちのお金はほとんど使い切った!
だから、もうお金がないっ!(キリッ
騒ぐ黒猫ちゃんもティラノ君に乗せて、私達は急いでダルフィから出る。
人気のない場所を中心に逃げれば、パルメさんに会う事はないはずだ。


・・・ふぅ、何とか無事にダルフィを脱出した。
きっと、今回購入した奴隷のジャキは店主を頑張ってやってくれるだろうと思った。
もしも、まともに仕事しないなら、パルメさんに合成素材として転売するって脅せば、きっと馬車馬のように働いてくれるはずだ。
そう思うだけで私は幸せな気分になる。
お店経営で収入アップすれば、カタツムリの地位は向上したも同然といえよう。
国に納める税金の額が増える=利用価値がある。
この方式から考えれば、カタツムリ一族の未来は安泰だ。
「可笑しいのにゃっー!
この世界は可笑しいのにゃっー!
あんな不幸な善人が不幸になって、こんな悪人顔のオッサンが救われるとか不幸なのにゃっー!」
バリッ
最近、身体の治癒速度がアップしてきた。
黒猫ちゃんに毎日のように爪で引っ掛かれているせいかもしれない。
やっぱり防具が欲しい。かたつむりが装備できる防具がない。
人肉を食べながらそう思った。むしゃーむしゃー、ゲップ

・・・・・あ、エレアの人肉を回収するの忘れていた。今頃、腐っているかもしれないが後日、全部回収してお店で販売しようと思った。
腐った肉は色んな事に使えて便利だから売れるらしい。
使い道には興味がない。私は腐ってない肉が大好物だ。むしゃーむしゃー ゲップ




あとがき

(´・ω・`)ザナンの皇子がダルフィにいるのは、Elonaplusの設定。
(´・ω・`)あの町って、攻め込んだら核爆弾あるから攻め込むのも嫌な土地だと思った、核地雷とか実用化できると思うんだ。
 

前にゆっくり戻るよ 次にゆっくり進むよ

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