6話「人類絶滅政策-2」 【なぜ、成功するのか教えてやろう。俺が勘違い系主人公だからだっ!】
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公開日: 2016年4月12日火曜日 なぜ、成功するのか教えてやろう。俺が勘違い系主人公だからだっ! 自作小説
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しばらくの重い沈黙の末に――
「俺とお前は出会ったことがあるのか……?」
ワルキュラは、パルスラーンを名乗る謎の骸骨に、疑問を投げかけた。すると、パルスラーンは自信たっぷりな骨顔で――
「会ったことはないっ!
だがっ!お前の事はよく知っている!
酒場にあった新聞に、その骸骨顔があったからな!
つまり、新聞を通して知り合いだったと言っても過言ではないっ!」
「そんな理屈が通るなら……独裁者やっている俺は、世界中にいる人間と知り合いという事になるだろう!?」
「そんなに知り合いが多いのか……さすが悪辣なる邪神だ。
人類全員知り合いか」
「いや、俺は、邪神じゃないぞ。
こう見えても、全うに善政をやる事を強いられている名君だ。
日々、嫁の相手をするか、大臣の相手をするかで悩んでいる。
ぜひとも、苦労王という名称を世間に広めてくれ」
「え?そんな怖い顔で名君?
邪神とか、大魔王の間違いじゃっ――」
「顔が――怖くて悪かったな」
圧倒的すぎる魔力を漂わせて、相手に近寄るワルキュラ。
さすがのパルスラーンと名乗る骸骨も、格が違いすぎて平伏せざる負えないだろう――と思ったら、最初から、砂漠に倒れ伏したままだから、反省している様子は欠片もなく、実際にそうだった。
「ワシはお前のせいで失業したんだっ!
だからっ!憂さ晴らしさせろ!
魂を食べられるくらいの覚悟はしているぞ!
どうせ人生なんてクソだっ!ウンコだっ!女なんてクズだらけだっ!」
(こいつ、ブラックホールで消滅させていいか?
でも、そんな事をしたら俺の悪評は広まるばかりだ……。
落ち着け、俺。
もう少し会話してから、消し飛ばすかどうか決めよう、うん。
話し合いって重要だよな。
こんなにも話のわかる俺は、後の世で、きっと配慮に長けたカリスマ王と呼ばれて、美少女からモテモテになるに違いない)
何気に酷い事を考えたワルキュラは、威厳を再び纏ってパルスラーンに問いかけた。
「お前は失業したから……この砂漠で死んだのか?
だから、俺を恨んでいるのか?」
「ワシが失業して食い詰めて、イライラしたから、エルフ娘を襲ってエッチィ事をしようとしたら魔法で返り討ちにあった!
だから、ワルキュラが全部悪いっ!」
「よし、わかった。
貴様の価値はゴミだ。
貴様には第二の人生を生きる権利はない。
エルフ娘を襲う大罪は万死に値する。
地獄で懺悔せよ」
ワルキュラは激怒した。彼には他人の心はよく分からないが、嫁の一人が金髪エルフ娘だから、美少女を守ろうとする意思だけは人一倍あった。
だが、パルスラーンは骨の両手を大きく振って抗弁する。
「全ては失業したせいだっ!
お前のおかげでっ!ワシは住む場所もっ!妻も子供も居なくなってしまったんだぞ!
ワシがワルキュラを崇拝しないのはっ!生活を保証してくれなかったからだ!
君主は民草の生活を保証する義務があるはずっ!」
「ふむ……お前は学者か何かか?
色々と詳しいな」
「本屋で万引きした本にそう書いてあった!」
「こら、待て。
泥棒は駄目だろ……失業しても他に仕事があるだろう?
犯罪に手を染める必要はないはずだ」
「日本人どもが推進した機械化のせいでっ!
あっちこっちで大規模リストラが行われたんだっ!
そのせいで、街中が失業者に溢れているんだぞ!
全ては日本人をのさばらせたのはお前に原因がある!ワルキュラぁっー! 」
その言葉に、ワルキュラは両手が恐怖で震えた。
……国内に住む日本人が好き勝手に、色んな産業を作ってくれてラッキーだと思ったら、逆に失業者が増えていた。
産業があるのに無職が増える。すなわち、ワルキュラのイメージダウンに繋がる。特にパルスラーンが働いていた食品業界は、昔から、人件費が高めになる事で有名だ。
だからこそ、人件費をカットするために、機械が導入されやすい。
(お、俺はどうすれば良いっ……?)
ワルキュラは天才的な発想をした!
①働かない人間に、食料を配る。
②働かない人間に、金を配る。
③働かない人間を、ナチスドイツみたいに殺処分する
(駄目だ。働かない人間に金を与えて生かしたら、配下のアンデッド達が激怒する。
人間に好かれても、兵士達に嫌われる結果になったら何の意味もない。
政権は武力から産まれる。
そうだ――こういう時は――)
その時、ワルキュラの頭に天才的な閃きが、本当に起こった。
もう、これ以上、彼の思考を読者にお知らせしたくない。そんな答えだ。
そんな自ら導き出した答えに、ワルキュラは従った。
「……確かにお前の言葉にも、一理ある。
日本人達が推し進める機械化は、大量の失業者を産むだろう」
「じゃ、謝罪と賠償――」
「だが、機械を使わない不効率な労働は、結果的に仕事を他国に奪われ、失業者が増える事を意味するのだ、パルスラーン。
日本人達を憎んでも、それは無意味だ」
「なら、失業者を見捨てても良いというのかっ!
ワシはお前のせいでっ!アル中になって妻と子供に逃げられたんだぞ!
そのせいでエルフ娘を襲って返り討ちにあった!」
「だから――貴様に仕事をくれてやる。
失業者を救う仕事をな」
「……え?」
「仕事が欲しかったのだろう?
今日から貴様は、デスリーダーと名乗るが良い!」
両者の間に、再び重い沈黙が流れた。
砂漠に倒れているパルスラーンが先に口を開ける。
「……なぜ、勝手に名前を付けた?」
「不死者社会の伝統だ。
どうせ一回死んだのだから、新しい名前で生活しても問題ないだろう?」
「……え?あれ?お、俺、死んだ?」
ここでようやくパルスラーンは気がついた。
両手には肉がなく骨しかない。
自身が動く骸骨(スケルトン)になっていた事に今更ながら気がついた。
「な、なんじゃっ!こりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!
あの世の裁判所かと思ったら、ワシが骸骨になっていたというオチか!?」
「労働は骸骨を自由にする!
さぁ!行くぞっ!デスリーダーっ!」
「ちょっと待て!?
この勢いは訳がわからない――」
パルスラーン改め、デスリーダーはワルキュラに荷物のような形で運搬され、高速艇へと消えていった。
そして、ワルキュラが思いついた天才的な閃き。
それは彼が宮殿に帰ってから発揮される事になる。
臣下達の目の前でワルキュラは、それはそれは自信たっぷりに――
「効率的な失業者対策をしろ!
予算は少なくて済んで、無職を自立させる画期的な案を考えるのだっ!」
俺一人ばっかりが苦労するのは嫌だ。
日本人も、骸骨も、エルフも、ダークエルフも、吸血鬼も、全員に等しく苦労させてやる。
そんな思いがそこには込められていた。
「そ、そんな低い予算でっ……!」
「一体どうすれば良いんだっ……!」
「毎回、無茶な仕事を放り投げてくるぞっ……!これからが本当の地獄だっ……!」
「陛下は臣下の労力を、無限に湧き出る湧水だと思っておられるのかっ……!」
続く
でも、そんな事をしたら俺の悪評は広まるばかりだ……。
落ち着け、俺。
もう少し会話してから、消し飛ばすかどうか決めよう、うん。
話し合いって重要だよな。
こんなにも話のわかる俺は、後の世で、きっと配慮に長けたカリスマ王と呼ばれて、美少女からモテモテになるに違いない)
何気に酷い事を考えたワルキュラは、威厳を再び纏ってパルスラーンに問いかけた。
「お前は失業したから……この砂漠で死んだのか?
だから、俺を恨んでいるのか?」
「ワシが失業して食い詰めて、イライラしたから、エルフ娘を襲ってエッチィ事をしようとしたら魔法で返り討ちにあった!
だから、ワルキュラが全部悪いっ!」
「よし、わかった。
貴様の価値はゴミだ。
貴様には第二の人生を生きる権利はない。
エルフ娘を襲う大罪は万死に値する。
地獄で懺悔せよ」
ワルキュラは激怒した。彼には他人の心はよく分からないが、嫁の一人が金髪エルフ娘だから、美少女を守ろうとする意思だけは人一倍あった。
だが、パルスラーンは骨の両手を大きく振って抗弁する。
「全ては失業したせいだっ!
お前のおかげでっ!ワシは住む場所もっ!妻も子供も居なくなってしまったんだぞ!
ワシがワルキュラを崇拝しないのはっ!生活を保証してくれなかったからだ!
君主は民草の生活を保証する義務があるはずっ!」
「ふむ……お前は学者か何かか?
色々と詳しいな」
「本屋で万引きした本にそう書いてあった!」
「こら、待て。
泥棒は駄目だろ……失業しても他に仕事があるだろう?
犯罪に手を染める必要はないはずだ」
「日本人どもが推進した機械化のせいでっ!
あっちこっちで大規模リストラが行われたんだっ!
そのせいで、街中が失業者に溢れているんだぞ!
全ては日本人をのさばらせたのはお前に原因がある!ワルキュラぁっー! 」
その言葉に、ワルキュラは両手が恐怖で震えた。
……国内に住む日本人が好き勝手に、色んな産業を作ってくれてラッキーだと思ったら、逆に失業者が増えていた。
産業があるのに無職が増える。すなわち、ワルキュラのイメージダウンに繋がる。特にパルスラーンが働いていた食品業界は、昔から、人件費が高めになる事で有名だ。
だからこそ、人件費をカットするために、機械が導入されやすい。
(お、俺はどうすれば良いっ……?)
ワルキュラは天才的な発想をした!
①働かない人間に、食料を配る。
②働かない人間に、金を配る。
③働かない人間を、ナチスドイツみたいに殺処分する
(駄目だ。働かない人間に金を与えて生かしたら、配下のアンデッド達が激怒する。
人間に好かれても、兵士達に嫌われる結果になったら何の意味もない。
政権は武力から産まれる。
そうだ――こういう時は――)
その時、ワルキュラの頭に天才的な閃きが、本当に起こった。
もう、これ以上、彼の思考を読者にお知らせしたくない。そんな答えだ。
そんな自ら導き出した答えに、ワルキュラは従った。
「……確かにお前の言葉にも、一理ある。
日本人達が推し進める機械化は、大量の失業者を産むだろう」
「じゃ、謝罪と賠償――」
「だが、機械を使わない不効率な労働は、結果的に仕事を他国に奪われ、失業者が増える事を意味するのだ、パルスラーン。
日本人達を憎んでも、それは無意味だ」
「なら、失業者を見捨てても良いというのかっ!
ワシはお前のせいでっ!アル中になって妻と子供に逃げられたんだぞ!
そのせいでエルフ娘を襲って返り討ちにあった!」
「だから――貴様に仕事をくれてやる。
失業者を救う仕事をな」
「……え?」
「仕事が欲しかったのだろう?
今日から貴様は、デスリーダーと名乗るが良い!」
両者の間に、再び重い沈黙が流れた。
砂漠に倒れているパルスラーンが先に口を開ける。
「……なぜ、勝手に名前を付けた?」
「不死者社会の伝統だ。
どうせ一回死んだのだから、新しい名前で生活しても問題ないだろう?」
「……え?あれ?お、俺、死んだ?」
ここでようやくパルスラーンは気がついた。
両手には肉がなく骨しかない。
自身が動く骸骨(スケルトン)になっていた事に今更ながら気がついた。
「な、なんじゃっ!こりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!
あの世の裁判所かと思ったら、ワシが骸骨になっていたというオチか!?」
「労働は骸骨を自由にする!
さぁ!行くぞっ!デスリーダーっ!」
「ちょっと待て!?
この勢いは訳がわからない――」
パルスラーン改め、デスリーダーはワルキュラに荷物のような形で運搬され、高速艇へと消えていった。
そして、ワルキュラが思いついた天才的な閃き。
それは彼が宮殿に帰ってから発揮される事になる。
臣下達の目の前でワルキュラは、それはそれは自信たっぷりに――
「効率的な失業者対策をしろ!
予算は少なくて済んで、無職を自立させる画期的な案を考えるのだっ!」
俺一人ばっかりが苦労するのは嫌だ。
日本人も、骸骨も、エルフも、ダークエルフも、吸血鬼も、全員に等しく苦労させてやる。
そんな思いがそこには込められていた。
「そ、そんな低い予算でっ……!」
「一体どうすれば良いんだっ……!」
「毎回、無茶な仕事を放り投げてくるぞっ……!これからが本当の地獄だっ……!」
「陛下は臣下の労力を、無限に湧き出る湧水だと思っておられるのかっ……!」
続く
今回のコメントまとめ+ 小ネタの感想まとめhttp://suliruku.futene.net/Z_saku_Syousetu/Tyouhen/Dakara_isekai/c6.html
【内政チート】「源泉徴収で効率良く税金集めてチートする!」20世紀の日本http://suliruku.blogspot.jp/2016/03/20_23.html
※異世界内政④~お金を発明したパルメ(´・ω・`)~
パルメ(´・ω・`)皆~、この石のお金と、食料を交換しようよ~
庶民(ノ゚ω゚)ノ(ノ゚ω゚)ノなにそれ……
パルメ(´・ω・`)お金だよ?
肉と違って腐らないし、長期保存できる優れものなんだ。
肉と違って腐らないし、長期保存できる優れものなんだ。
庶民(ノ゚ω゚)ノ(ノ゚ω゚)何に使うの?
パルメ(´・ω・`)物と交換できる。
庶民(ノ゚ω゚)ノ(ノ゚ω゚)お前すげぇな!まじ天才だよwwww
↓
庶民(ノ゚ω゚)ノ(ノ゚ω゚)お前すげぇな!まじ天才だよwwww
↓
庶民(ノ゚ω゚)ノ(ノ゚ω゚) 岩を持ってきた!
お前の持っている食料と交換しろ!
パルメ(´・ω・`)……お、お願いっ!
毎日、ただの岩を持ってきて貰っても困る!
輪っかの形をした岩じゃないと金としての価値がないのよ!
お前の持っている食料と交換しろ!
パルメ(´・ω・`)……お、お願いっ!
毎日、ただの岩を持ってきて貰っても困る!
輪っかの形をした岩じゃないと金としての価値がないのよ!
ゆっくり次に進むよ! |
(´・ω・`)健康が欲しいお
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