0話「終わりは始まりだった」

5 件のコメント :

公開日: 2015年10月19日月曜日 (✿╹◡╹)スタイリッシュな王様 自作小説




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(✿╹◡╹)スタイリッシュな王様!~進化しすぎた指パッチン】☚まとめたペ^ーじ



★テンプレ異世界転移★


時は一週間前に遡る――

「すまないにゃー、吾輩の冒険はここまでのようだにゃー」

その言葉とともに、猫みたいな外見をした少女が、ガラスのようにパリンッと砕け散った。
王は絶望した。
この瞬間、生きている人間は王以外に誰も居なくなった。
虚しい気分になり、玉座に腰掛ける。

「……とうとう、最後の1人になってしまったな」

白い無表情な仮面を被った王……ナポが、寂しそうに呟く。
赤いスーツを着こなし、彼の背中には黒いマントがあった。手には白い手袋を嵌めている。
『無駄に洗練された無駄のない無駄な衣装』としか言いようがない格好だった。

「マスター、残念ですか?」
男の問いに答えたのは、巫女服を纏った金髪の狐娘ミーニャンだった。
狐耳がピョコピョコ激しく動き、お尻に大きな黄金の尻尾が生えている。
彼女はナポの正面に立っていた。
ナポは足を優雅に組んで返事を返す。

「本当に残念だ、ミーニャン。
物語の終わりは……何時も悲しい気分になる」
「でも、楽しかったですよね?
モフモフ・オンラインで過ごした日々」
「……そうだな。
確かに楽しかった。
皆が生きていた頃は、毎日が新鮮だ。
黄金よりも遥かに価値がある、長い冒険の日々。
宇宙戦争ゴッコを毎日のようにしていた頃は……本当に心の底から笑えた。
死んで無に帰った彼らの事を、私は死ぬまで忘れる事はないだろう」

モフモフ・オンライン。
回復の望みが薄い終末期医療患者用に作られた実験的VRゲームの事だ。
モフモフな獣人達だらけの大陸を舞台に、スキルをカスタマイズして、空中要塞を召喚出来たりする圧倒的な自由度が特徴。
宇宙戦争をするも良し、ダンジョンを探索するのも作るのも良し、生産職として建造物や農作物を作るも良し、気ままに旅をする事も許される。
患者達の体が死ぬまでの間、自由に遊んで楽しく過ごして貰うために作られた――悲しいゲーム。
ナポは、プレイヤー最後の生き残りだ。
このゲームは一度接続したら二度と現実に戻れない欠陥があり……8年以上、新しいプレイヤーが入っていない。

「……ミーニャン。
私の体は、あとどれくらいで死ぬと思う?」
「それは……患者に教えちゃダメって言われているから、ダメなんです。
ごめんなさい」

ミーニャンが頭を下げた。
ナポはそんな彼女の姿を見て哀れむ。

「謝るのは私の方だ。
トラックに轢かれて……植物人間状態になった私を君は励ましてくれた。
ミーニャンが居なかったら、立ち直るのに時間がかかって、仲間達と一緒に長い長い冒険に参加できなかったはずだ。
君には返せないほどの恩がある」
「私は生活支援インターフェースです。
マスターに仕えるのが喜びなんです」
「……私が死ねば、君も機能を停止する。
それに納得しているのか?」
「はい。
道具は道具としての使命を果たせるのが幸せなんです。
だから、気にしないでください、マスター」

ナポの目から涙が出た。
仮面から一粒滴り落ちる。

「……そうか。
こんな私のために、一緒に無に帰ってくれるのか」
「ですから、ちゃんと私に感謝しながら死んでくださいね?」
「……ありがとう、ミーニャン。
君は最高のパートナーだ」
「もっふふー」

ミーニャンが晴れやかな笑みを浮かべた、その時、異変が起きた。
ナポの現実の身体が死んだ……酸素が脳に届かなくなり、ナポの意識は闇に落ちる。
プレイヤーが1人も居なくなったゲームは停止した。
彼は死の瞬間まで、スタイリッシュな(無駄に恰好良い)男だった。



★異世界「ゆっくりしていってね!」★

良い香りがして、ナポは目を覚ました。
匂いの元は……彼の赤いズボンの足元で眠っているミーニャンだった。
すやすや気持ちよさそうに眠っている。

「……匂いがする?」

――ナポは可笑しい事に気がついた。
このゲームには、匂い情報は再現されていない。
そして、新たな異変に気がついた。
先ほどまで、モフモフ城の玉座の間に居たのに、上にはあったはずの天井はなく、青い大空が広がっている。
ナポの周りにあるのは、崩れ落ちた『城の建材』だった。
破片と化した石壁や柱に、『銃弾の跡』がつき、城全体が『大砲や爆弾』で破壊されたかのようにボロボロだ。

「……ここは何処だ?
私は何故生きている?」

戸惑いながらナポは立ち上がった。すると
――力だ。
身体から力が溢れている。
ゲームの頃よりも遥かに全能感を感じた。
試しにゲームの頃のように指先に力を込め、遠い遠い山に目標を定めて、指をパッチンと優雅に鳴らす。
ドキューンっ!
真っ黒な黒い闇が現れ。幅1kmサイズの山を巻き込んで圧縮して消滅した。
次に、10mサイズの石の柱に向けて、人差し指を向け、力と殺意を込めると
ビューン!
指先から超高熱のビームが出て、柱が気化蒸発して消えた。
山も柱も、ゲームの頃は破壊不可オブジェクトだったのに、綺麗さっぱり消滅した。
ナポは驚く。

「この世界は……もふもふ・オンラインの続編か?
参加者が私1人しか居ないのに、新規リニューアル?」

空を見上げる。
ナポの目には、無限に広がる大空が見えた。
――ゲームの頃は作り物だと理解できる人工的な光景だったが……これはどう見ても、自然物にしか見えない。
風に流されて動く雲、無数に浮かぶ浮遊する島、これは完全にどう見ても――
ん?
無数の浮遊する島?

「……このモフモフ大陸以外に、島なんて存在しなかったはず。
あれは新しく追加された土地なのか?」

異常すぎる事態に困ったナポは、足元で眠っているミーニャンを起こす事にした。
――生活支援インターフェース……人間よりも遥かに知識を持った人工知能な彼女ならば、明確な答えを出せるはず。
ミーニャンの肩を持ってユサユサッと揺らすと

「もっふー?」

パチッとミーニャンの目が開いた。
しばらく、狐耳をピョコピョコ動かしながら、彼女は回りを見渡す。
そんな姿を見て、ナポは絶句した。
――人工的に作られた映像とは思えないほどに、狐耳がモッフモフで色んな方向にピョコピョコ動いていた。
この世界が現実だと言われても違和感が全くない。
黄金の大きな尻尾も、フリフリッと自然に動いて愛らしい。
ゲームの頃は、決まり切ったパターンを繰り返して表示していただけだったから……ナポの頭の中にあるゲームの常識が壊れた。
しかし、無表情の仮面を被ってスタイリッシュ(無駄に洗練された無駄のない無駄な動きの事)な支配者演技プレーをしてきた男にも意地がある。
威厳を保ってミーニャンに話しかける事で平静さを保とうとした。

「ミーニャン。
ここは一体、何処なのだ?」
「あ、マスター、おはようございます。
えと、探査魔法を使って欲しいんですか?」
「うむ、頼むぞ」

ミーニャンが何もない空間……自身のアイテムボックスから玉串を出して振った。
一瞬、空間が光って波打つ。
すると、彼女の狐耳がピョコピョコ動き、表情が何度も何度も驚きで変わる。
表情パターンに数がありすぎて……ナポの目にはとても、目の前にいる狐娘が映像とは思えなかった。
探査魔法で周辺の地形を把握したミーニャンは、ナポと向き合って

「……マスター。
最近のネットゲーって凄いんですね。
ちょっと調べただけでも、浮遊している島が1000億くらいありましたよ。
頭がクラクラして、辛かったです」
「なるほど、ここは新しいネットゲーの世界か。
……そうか。
ところで現実の私の身体はどうなっているのかね?」
「意識を失う前に確認してましたけど、脳みそが動かなくなって死体になってました。
今はどうなっているのか確認できません。
あれ?なんで私、禁じられた情報を話せるんだろう?」
「ふむ、そうか。そうか。
……おい!?ここに座ってる私は幽霊という事なのか!?」
「どうなんでしょう?
マスターが死んだら、私も用済みのはずなのに、何故か稼働してます。
それに……こんなに超広大な世界を演算できる機械って現実にありませんよ?」

ナポは少し考え込んだ。
脳内で複数の可能性を思い描き、一番、馬鹿げた回答を出す。

「なら、ここは現実なのだな。
私が植物人間状態になっている間に、大地は空を飛ぶようになったのだろう」
「いやいや、ありえないですよ。
探査魔法で10光秒先まで確認しましたけど、ずーと空が広がってます。
下には地上もない、上には太陽が見えるのに何故か宇宙空間がない。
現実って、そんなめちゃくちゃな世界でしたっけ?
それにゲームの頃のアイテムボックスや魔法が使えますよ?」
「なら、答えは簡単だな。
ここは現実の地球でもゲームの世界でもないなら……きっと未知の異世界なのだろう。
何故か、ゲームの頃の魔法が使えるオマケ付きのな」
「馬鹿げてますけど、それが正解っぽい?
あと、何でマスターはそんなに冷静なんですか?」

その問いに、胸を張ってナポは答えた。
白い仮面が光に照らされてキラリッと輝く。

「仮面を被って、支配者の演技をしているからだ。
支配者たるもの、どんな状況でも冷静に行動するのが義務だろう?
仮面は落ち着く……仮面は素晴らしい……ロボットアニメのライバルキャラ……」
「えいっ!」

ミーニャンはナポの仮面を外して取り上げた。
隠された素顔が明らかになる。
ナポの顔は……彫りが深い、とても優しそうな黒髪の青年。
彼は顔を歪めて辛そうな口調で

「……異世界とか……なにそれ怖い。
きっと飛行機から人間を落として……南アメリカみたいに数千人単位で虐殺する国とかありそう……
考えるだけで欝だ……」
「えいっ!」

ミーニャンが仮面をすぐにナポの顔に戻した。
先ほど、欝状態になっていたとは思えないほどに、急に冷静になったナポは――

「……仮面を外すのはやめろ、ミーニャン。
私は仮面がないとコミュ障に戻る事を忘れたか?」
「えいっ!」 ナポの仮面を奪い取った。
「……私はなぜ紛争解決人とか……最悪な仕事を選んだのだろうか……
おかげでトラックに轢かれて……顔がグチャグチャな植物人間になってもうた……
獣娘の尻尾でモフモフされたい……異世界もアフリカ大陸と同じでゆっくりできない気がする……」
「えいっ!」 仮面をすぐに元に戻した
「……私の仮面で遊んで楽しいか?ミーニャン」

ミーニャンは大きな胸を反らして笑顔で答えた。

「もっふふー!
私、ゲームの頃よりも自由に行動できますよ!マスター!」
「そうか、それは良かったな。
……仮面で遊ぶのだけはやめてくれ。
アフリカ大陸の紛争地帯とか、トラックでグチャグチャになった昔を思い出すからな」
「何の因果か、異世界っぽいところに来ちゃいましたけど、これからもよろしくお願いしますよ!」

そう言って、ミーニャンは右手を差し出した。
ナポはその手を……右手で軽く握る。
――握手した彼女の手の感触は、まるで赤ん坊の手のようにプニプニで柔らかった。
嬉しそうに狐耳をピョコピョコ動して、微笑みかけてくる。
それだけで良い気分になった。

「ああ、これからもよろしく頼む。
私のベスト・パートナー」

……これは空中と浮遊大陸で構成された異世界を舞台にした物語。
膨大な浮遊大陸を繋ぎ、モッフフー帝国の初代皇帝となるナポ皇帝の旅と統治の日々を記したスタイリッシュな建国物語だ。




(´・ω・`)ドラゴン転生 ~『Lv999の妖精龍さん』になったらin異世界
http://ncode.syosetu.com/n4711cw/
を完結させたから、続き書く

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天空に国を作ろうぜ】☚まとめたペ^ーじ

5 件のコメント :

  1. (´・ω・`二度目の修正はゆっくり後日。

    ドラゴン転生完結させてから、続き書く

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    1. はーい先生、一発でわかりやすいタイトルのはずなのに、 『天空に国を作ろうぜ』1話「ゲームの国」でこの時点でわけがわかんなくなってまーす。

      読者「『天空に国を作ろうぜ』か建国するまでのNAISEIものかな? ……「ゲームの国」ってもう国できてるじゃんなにこれ、NAISEIじゃなくて旅して人材集めの話かよ思ってたのと違う!?」
      になると思いまーす。

      削除
    2. 毒者で作品がエター。打ち切りチート 2015
      10/17

      ユリアン(´・ω・`)毒者とは・・・?
      ヤン (´・ω・`)コメント欄で罵詈雑言吐いて、作者のモチベーションを低下させて、作品を永遠にエターさせる人たちの事さ。

      遠回しな批判かな……、今作が終わるまでコメントは控えますどうもすみませんでした。

      削除
    3. >遠回しな批判かな……、今作が終わるまでコメントは控えますどうもすみませんでした。

      (´・ω・`)そんなー

      (´・ω・`)いや、適当に雑談所のコメを一気にまとめて、予約投稿しただけ

      削除
  2. (´・ω・` 普通にプロローグって書けば良かったどん

    (´・ω・`ぷろろーぐ


    (´・ω・`1国目  オークの国潰して、土地と生き残っていた獣娘GET


    (´・ω・`2国目 山賊ごっこしていた獣人達の地を併合

    内政ターン① (´・ω・` 首相やってくれる人いるから、周りの国々と外交チャンネルとか、投資とかしてもらうために、空中艦隊と一緒に外交してくる

    返信削除

(ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)たまに投稿したコメントがエラーになるけど、プラウザバックすれば、投稿した文章が復活します

(´・ω・`)1日に1回、システムからスパムだと判断されて隔離処置されたコメントを、元の場所に戻しておるんじゃよ。

(ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)コメントの入力欄は小さいですが、右端の//をクリックして下に引っ張れば、かなり大きくなります。




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マザーテレサ(ノ●ω●) 人間にとってもっとも悲しむべきことは、病気でも貧乏でもない。 自分はこの世に不要な人間なのだと思い込むことだ。