Lv30「不死王の世界征服13~汎人類大連合、壊滅~」 【この中に一人っ!ラスボスがいる】
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公開日: 2016年9月7日水曜日 この中に一人っ!ラスボスがいる! 自作小説
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汎人類大連合の会議の席で、スターは不満気に頬をピクピクっと引き吊らせていた。
先日までは、この場に、合計千人ほどが居たのに――今では半分ほどに減っている。
どうやら、汎人類大連合に居たら、人間王国で起きたような大虐殺の対象になると、各国の首脳は考えたようだ。
残った面子も不安そうに、常任理事国の様子を窺っている。
これでスターが弱気な態度を見せたら、連合は離散し、人類の抵抗の盾は失われてしまうであろう。
共産国のアイドルとしては、ここで――強気な面を見せて乗り切るしかない。
ドンッ!
テーブルに、スターは小さな右手を勢いよく叩きつけた。痛くて涙目になりそうだったが、かなり我慢して叫ぶ。
「裏切り者には血の制裁をっ!
人類を裏切った罪に死を!
アンデットは土に返せ!」
「人類同士が闘っている場合じゃないにゃー」
スターの物騒な宣言を、ニキータの発言が食い止めた。
それに追従するように、鬼姫が馬鹿にしたような顔で、扇子を展開し、スターを言葉攻めしてくる。
「離脱した国を攻撃したら、必死に徹底抗戦するんじゃよ?
そうなったら、喜ぶのはワルキュラだけじゃよ?
これだから、血にまみれた共産主義者は困るのう」
私も、連合を離脱していいかなぁ?とスターは思った。
商国と鬼族連との仲が悪すぎる。
だが、ここで最大勢力である共産国が抜けたら、連合の意味がなくなり、人類には破滅がまっているはずだ。
ワルキュラの人間王国の高度を焼いたサン・レイ。あれにすら対抗手段が思い浮かばないが、手はある。
帝国には、構造上、致命的な欠陥が無数にある。
他民族国家だから、アンデットを皇帝に頂いても、人民はワルキュラに敬意を注げないはず。
生者と死者、相容れないはずの存在が隣り合わせで生活しているのも大問題だ。
そして何より――
「帝国には、致命的な弱点があるわ!
ワルキュラの後継者が居ない事よ!」
ワルキュラには嫁はいるが、子供が一人も居ない。
かの悪の帝王さえ倒せば、帝国はその巨大すぎる国家機構を支えきれずに内部崩壊を起こし、自滅する。
簡単だ。とっても簡単だ。帝国全部を相手にするよりは、遥かに簡単すぎるミッションだ。
ワルキュラ一人を倒せば、ゲームのように決着が付く。
「暗殺でもするのかにゃ?」
ニキータが笑顔を崩さずに、スターに問いかけた。
一応、国際会議の席だから、問題ありすぎるかもしれないが、強気な威嚇外交こそが共産国のテンプレ。
スターは自信満々な顔で、小さな胸を反らし、言い切る。
「違うわ、成仏させるの」
「成仏は暗殺の隠語かの?
国際会議の場で、暗殺発言とは……共産主義者は恐ろしいのう」
「いえ、成仏よ、暗殺じゃないわ。
相手は人間じゃないの。
死人よ。死人を殺しても問題にならないわ。
ワルキュラを倒しても、殺人にはならないのよ、ルール上。
むしろ、宗教的には良い事じゃないかしら?」
ワルキュラの怒りが、自分の共産国に降り注ぐかも知れない。
その恐怖で、華奢なスターの身体は震えそうだった。
だが、死ぬ最後の瞬間まで、共産圏のアイドルとして、自分自身の行持を貫きたい。
富を平等に分配する共産主義は、きっと正義なのだから。
今は不幸を平等に分配している最中だが、将来的にはきっと、幸福も配れるはずだ。
「私は共産国最強の成仏の達人……もとい、外交の専門家ミスター・ボンドーを送るわ」
ワルキュラの喉元に届き得る。唯一の可能性、ミスター・ボンドー。
どんな状況からでも生還し、標的を仕留める人類最強の男。
正直、何時、自分の生命が狙われるか分からないから、飼うのも辛い。
「わっちの国で、散々、暴れた奴じゃろ!?
暗殺したいなら、黙って実行せんか!」
「煩いわね!アンタ達も凄腕を送りなさい!
人類の危機なんだから、アンタ達も労力を払うべきよ!」
「いやじゃ!
暗殺を正々堂々とやりまくっている共産国が可笑しいじゃろ?」
「人類の命運がかかった問題だから良いのよ!
普通の成仏なら、僧侶呼んでこっそりやるわよ!」
「お前さんの国の僧侶は、あの世に居るじゃろ!?」
「僧侶なんて詐欺師じゃない!宗教なんて麻薬よ!」
「唯物論者はこれじゃから困るのう!」
幼稚に見える罵倒の連続。
だが、これが国際社会の現実だ。
帝国という共通の敵が居なかったら、こうやって一緒に集まる事すら出来ないくらい、どの国も仲が悪い。
スターは、共産主義者であり、この思想には無神論もセットで付いてくる。
全世界を敵に回す条件が揃いまくっている危険人物なのだ。
暗殺の危機を感じてから、また、神様への信仰を再開したが『神を信じない碌でもない悪魔』という評価を受けている。
(神様なんて、皆がそれぞれの心の中で信じていればそれで良いのよ。
人間が作った神の教義ばっかり守って馬鹿みたい)
スターだって出来れば、鬼族連とニャンコ商国と協調して、帝国を打倒したい。
その後に、すぐ裏切って二国を潰して、全世界に共産主義の素晴らしさを教えて、平等社会を建設したかった。
……そんな考え事をしていて、スターは理解した。
商国も鬼族連も、帝国を倒したら、今度は共産国が世界の敵になると理解しているからこそ、無視したり、罵倒してくるのではないだろうか?
(ひょっとして、汎人類大連合が団結できないのって……私が原因だったり?)
「わっちの国は暗殺者は送らん!
まだまだ、決戦の日は遠いんじゃよ!
機が熟するまで待った方がええのう!」
「そうにゃー、まだまだ時間をかけた方がいいにゃー」
鬼姫もニキータが全く賛同してくれない。
このままでは、悪の帝王ワルキュラが全世界を支配し、全てが手遅れになるというのに……。
骨だけで構成された化け物に支配された世界じゃ、スターはストレスで肌がボロボロになりそうだ。
まだ、結婚もしていないのに、この身体を許す男を見つける前に、肌がボロボロになるのは嫌だ。
スターは、決着が付かない議論を続けながら、夢の世界で出会った、古い幼馴染を思う。
(ワー君……。
もう、人類社会。駄目かもしれない……。
ミスターボンドーに全てを託すしかないわ……)
そのミスターボンドーが勝利して帰ってきたら、どうしよう。
ワルキュラを暗殺できる化け物が居たら、それはそれで不安だ。
ミスターボンドーに毒でも盛って、暗殺しちゃうおうからしら?
現実
フィリピンの大統領「この娼婦の息子wwww」
アメリカの大統領「首脳会談やめーた」
商国(帝国に高く売れる情報にゃー。
ミスターボンドーを売り飛ばして、吾輩の安全を確保するにゃー。
共産国は怖いのにゃー)
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´・ω・`)眠いから修正は、ゆっくり明日
返信削除´・ω・`)修正ゆっくり完了
削除´・ω・`)ボンドーがボーン・ド(骨)になったー
一神教の神様は似非宗教家と科学者に頃されたからなw
返信削除日本の神様はそれぞれの物理現象における象徴みたいなものだし
これから科学が発展すればするほど
一神教の神が偽りだと気が付く人増えるだろうね
ちなみに日本仏教においては仏の数だけ浄土があるらしい
そうなると日本は死後の世界も選択の自由が存在するw
ある意味なんと素晴らしい国だろうかw
他の一神教の国は天国は一種類しかないから
宗教家が織りなす欲のぶつかり合いを肯定した奴らも
そこに行く事になるので
割と犯罪者もどきも行く事になるから
露西亜の詩人が言ったように
「天国は爽やか地獄は賑やか」な模様w
神(´・ω・`)こ、心の拠り所としての価値があるから、ワンチャンスじゃよ……
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