13話 祖国戦争 序戦 -終「太陽さんの反乱」 【LV0の不死王!
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公開日: 2016年3月10日木曜日 LV0の不死王 自作小説
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「ワルキュラ様、勝ちましたね」
高い塔から全てを見ていたルビーは、アヘン入りの線香を持ちながら呟いた。
その隣で呆然と佇むワルキュラは、人間達が次々と殺されていく光景を見て
(現実はクソゲーだな……
これで友好を結べるかもしれない勢力が一つ減った……)
ワルキュラは他人事のように、虐殺現場を見ていた。
デューとデスキングは全く容赦がない。位置的に捕虜が発生しないから人間を殺す事に専念している。
ルビーちゃん達と静かにイチャイチャして、アヘン入りの線香吸いたいだけなのに……なぜ、俺はまた悪行に手を染めているのだろうか?
ああ、そうだ。
俺は苛められたくないから、苛められる前に虐めっ子を殺しているんだ。
守りたいものがあるこそ、俺は異世界の人間達を虐めて殺してしまうのだ。
ルビー達を守るためならば、俺は何人でも人間を殺そう。
悪いのはお前らなんだ。
でも……人間中心の世界観で見たら、俺が悪役なんだろうな。
(命を奪われたくないなら、なぜ、こんな所に来た?人間達よ。
おかげで俺の悪いイメージが、お前らのせいで広まってしまうじゃないかっ……!
ただでさえ、俺の外見は骸骨なんだぞっ……!
そこに『人間の敵』という全く有り難くないフレーズが付いたら、周辺国全部が敵になるだろうがっ……!)
どの勢力だって最低限の情報戦はやるだろう。
仮に、地球に死者の軍勢が現れたら、普段は仲の悪い国際連合の皆も団結して、ワルキュラを討伐しようとするはずだ。
映画だって死者は、打ち倒されるべき絶対悪なのである。
ワルキュラは単純に、守りたいだけなのに。
なぜか、いつも事態は望まぬ方向に向かう。
目の前にいる女の子達を守りたいだけなのに、争いの種は向こうからやってくる。
未来に不安を抱いたワルキュラはルビーの小さい身体を優しく抱きしめた。大きな胸が肋骨に当たったが感覚細胞がないから触れた感触はない。
「あ、あの、ワルキュラ様?
ひ、ひょっとして、これから夜伽ですか?」
ルビーのちょっとした可愛い勘違い。骨の体になってしまったワルキュラは無償に愛に飢えている。
だからこそ、彼女の動作を見るだけで暖かい日常を思い出し、安らぐ事ができた。
己を慕う少女達と一緒に、この世界の終わりまで生きる事ができたら、なんと素晴らしい事だろうか。
「ぼ、僕、初めてですから優しくお願いしますっ……」顔を赤らめて目を瞑るルビー。
今の彼女はまるで……初夜を迎える前の新妻みたいな雰囲気だった。
いや、骸骨に繁殖能力ないから、そういうエッチィ事はできないのだが。
骸骨と骸骨同士がエッチィ事をする小説が、地球には存在したりするが、さすがのワルキュラもそこまで変態じゃない。
「ルビー、お前たちが死んだ時……俺はどうしようもなく苦しい気持ちになった」
ただ、抱きしめて純粋な愛を伝える。骸骨に出来る事はその程度だ。
「俺は二度とお前たちを死なせたくない。
だから、俺を庇って死ぬな……いや、こんな事は言えないな。
ルビーは義務を果たした。それは賞賛される事はあっても非難される行為じゃない。
すまん、矛盾する事を言って悪かった」
聞いている側のルビー。彼女の顔はイチゴみたいに真っ赤になっている。
「は、はい!僕、頑張って生き残って、今度はベットの上で義務を果たします!
子供はサッカーチーム作れる数で良いですか!」
(会話が噛み合ってないような……?俺の気のせいか……?あれっ……?)
骸骨と夜伽したがる女の子。その純情さにワルキュラは少しドン引きしながらも嬉しくなった。
骨になっても愛してくれる。
猟奇趣味……いや、きっと、これは本当の愛。ルビーたんのオッパイはワルキュラが育てた。
十年かけた光源氏計画万歳。源氏物語の作者の紫式部さんごめんなさい。
(俺、なんで骸骨なんだろうかっ……?
ルビーちゃんと同じ吸血鬼だったら、一緒に家庭を築けて、恋愛の難易度も低いのにっ……。
俺を監視していると思う鳳凰院、俺に吸血鬼の身体をくれ。
ルビーちゃん達の愛を失うのが怖い。)
好きな娘が居ても、その温もりも感じる事ができない骨。
でも、地球で処刑されなかったら、ルビーと出会う事はなかった。
「お父様、デスキングから報告がある。だから、ルビーとイチャイチャするのやめて……私、嫉妬しすぎて誰か殺しそう」
「あぅ」
あと、ヤンデレのクレアとも出会う事はなかった。
常に近くを漂い、ワルキュラをストーカーしてくる娘なんです。
良い雰囲気を中断されたワルキュラは、目の前の幽霊娘に仕方なく返事をする。
「……デスキングは俺に何を伝えたいんだ?」
「戦いにはアトリ殿のおかげで圧勝したが、『太陽が反乱を起こした』
デスキングは簡潔にそう報告している」
太陽が反乱?
一瞬、ワルキュラは意味が分からなかったが、恐らくは夜の闇に輝く『人工太陽』の事を言ってるのだと推測した。
(つまり……なんだっ?
人工太陽が反乱を起こした?空で輝く、あいつ、俺の家臣なのか?
それともタイヨウという名前の人物がいるのか?
分からん、デスキングは何と戦っているんだ……?)
太陽が家臣だったら、ルビーちゃん達を虐めるな!と命令して、この世から退場させて真っ暗闇にしているはずである。
それ以前に、太陽なんて核融合の産物。
命令なんて聞くはずもない。
(いや、ここは異世界だった。
太陽が生き物の可能性があるっ……?
ギリシャ神話でも、太陽は太陽神の後ろをホイホイついてくる可愛い奴だったはずっ……!)
ワルキュラが優しく抱きしめているルビーも、首を傾げている。
「た、太陽が反乱っ……?やっぱりワルキュラ様の家臣だったんですか!?
僕、また死ぬかもっ……あぅ」
一度、体が丸ごと消滅する死を経験しているから、ルビーは涙目。
事態をさっさと理解するためにも、ワルキュラは単純な方法を実行する事にした。
「クレア。
とりあえず、デスキングをここに呼べ。詳しい事を知りたい」
さて、夜に輝く太陽さんの正体とは?なんぞや?
戦力差が未だに34倍以上離れているが、ワルキュラはピィザ軍に勝てるのだろうか?
戦いはまだまだ続く。
祖国戦争 序戦 おしまい
ワルキュラ軍 1万
29万人が負傷して退場
ピィザ軍・寝返りセイルン貴族軍 34万5000
本隊13万5000 + 別働隊21万
5000人が退場
この話のコメントまとめhttp://suliruku.futene.net/Z_saku_Syousetu/Tyouhen/Fusiou/c15.html
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ワルキュラ(´・ω・`)超ギリギリすぎる戦況だ・・・うわぁ・・・・
ピィザ軍(´・ω・`)(´・ω・`)川から補給し放題よー。
支払う金銭?大昔の軍隊って財宝と家族ごと持って戦場へ行くじゃろ?
それ略奪すれば、戦費になるどん
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(´・ω・`)二度目の修正完了
返信削除(´・ω・`)お腹がつらいよう
コピペ 正露丸、
返信削除木クレオソートは1832年ドイツ人のカールライヘンバッハにより開発され、食肉保存用の殺菌剤として使用された後、外用消毒剤として人体に用いられた。
スモークサーモンで知られるように、動物の肉や魚肉を保存するために木を加熱してその蒸気を使用した。生活の知恵である。そのスモークのエッセンスを抽出するための工夫として、蒸気を水に閉じ込め、沈殿してくる成分を、…・・木クレオソートはそのようにして作られた。
腐った肉を食べた人に、医者が木クレオソートを飲ませることを考えただろうことも想像できる。そこで、腹痛と下痢に効果が認められ、医薬品になった歴史が見えてくる。
…・・、腹痛への効果は大腸の過剰運動を抑えること、軟便、下痢に対しては腸からの水分分泌を抑えることが明らかとなった。……
(´・ω・`)ありがたいよう
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